Ten Thousand Rooms
Ten Thousand Roomsプロジェクト(廣廈千萬間項目)とは、 アンドリュー・メロン財団の支援を受け、イェール大学によって開発された古代文献研究のための共同作業空間のことです。
このプロジェクトは、スタンフォード大学によって開発された「Mirador Viewer」という利用者が原稿や出版物、語源、そして他の資料等をアップロードし、その翻訳、写本、そして/または注釈などを編集管理するシステムに基づいて作られました。どちらのシステムもクラウド・ソーシング中心の文献研究の強度作業空間であり、同時に従来の本の形式にはふさわしくない学術的な貢献の出版の場となっており、Ten Thousand Rooms プロジェクトは東アジアの文献遺産をより多くの読者に届けるための国際的なオンラインコミュニティの形成を目的として立ち上げられました。
全ての利用者がサイト上のプロジェクトを自由に閲覧でき、登録を行った利用者は独自のプロジェクトを作成したり、他のプロジェクトに貢献することが自由にできます(利用上の規則に違反しない範囲で)。プロジェクトを始めるとプロジェクト貢献者の選抜や調査・点検の権限を含めた自分自身のプロジェクトの全ての管理権が寄与されます。
本Ten Thousand Roomsプロジェクトの研究代表者はイェール大学東アジア言語文化研究科のTina Lu教授とMick Hunter教授です。本プロジェクトの技術的な開発はイェール大学の情報技術部門(ITS)のウェブ技術グループによって行われました。
何千、何万もの部屋を持つ大邸宅をどうやって手に入れようか
天下の寒さに凍える者たちを大いに庇い一緒に喜び合いたいものだ
風にも雨にも動じずまるで山のような(大邸宅を)!ああ!
そんな目を驚かせ舞い上がるような家をいつか見たら
私の庵が破れ凍え死んでしまうとしても、私はそれで満足だ
安得廣廈千萬間,大庇天下寒士俱歡顏,風雨不動安如山!嗚呼!何時眼前突兀見此屋,吾廬獨破受凍死亦足!
杜甫, 茅屋為秋風所破歌